頚椎・胸椎・腰椎の椎間板ヘルニアや狭窄症、すべり症、靱帯骨化症、分離症、側弯症などの診断や手術治療などでお悩みの方は引き続き、このページでご相談ください。名前はイニシャルとし、実名は避け、都道府県名を入れて次のような形式にしてください。
T.Y. 65歳 男性 石川県
質問内容:
回答まで通常、1~2週間お待ちください。不適切な内容でなければ必ず回答いたします。もし不適切な内容であれば削除します。
それでは、皆様が適切な治療に向かうことができるようお手伝いいたします。
相談内容は、最下段にある「お気軽にコメントして下さい」の空欄に記載してください。
去年6月に佐藤先生に手術して頂きました。
4月頃より両足膝頭から脛内側のしびれ感と灼熱感また足裏の指付根のもちを踏んだような
違和感が強くなってきました。特に左側が強いです。最近では内股にも時々しびれを感じます。
以前先生が馬尾症状が出ていると話していましたが、過去に固定した隣接椎間でのヘルニアか
脊柱管の狭窄が原因なのでしょうか。
症状がしだいに強くなるので不安です。ご見解のほどよろしくお願いいたします。
T.1.さんへ
術前は、左に強い両側の大腿から下腿内側のしびれ感と下腿外側から足背母趾、足底のしびれ感でした。術後、昨年の10月28日に受診時には、両下腿内側にしびれ感が残るまでに改善されていました。そして、今回、下腿内側のしびれ感の増強に加えて灼熱感が出現し、鼠径部にもしびれが出現してきたようですが、神経学的にはL4神経根の問題が疑われます。L3/4の脊柱管内ですと馬尾レベルの症状ということになりますので、強い痛みはなくて良いと思います。L3/4にはL4/5の固定隣接椎間の問題として、狭窄性変化が起こっており、黄色靱帯にも骨化が見られますので、これらが原因になり得るか、再検討が必要と思います。再受診を検討してくれませんか。まずは診断をつけたいと思います。それではお大事に。
from SATO
早速のご返事ありがとうございます。決まりましたら予約をしたいと思います。
佐藤先生
札幌の病院の間違えでした。
M.T.
M.T.さんへ
それは大変ですね。札幌の方への受診につきましては、病院の代表電話:011-558-2200で予約してください。一度の受診で診断し、治療方針をお伝えできると思います。それではご検討ください。
佐藤先生
以前弟(剣道をしている)のことでご相談申し上げたM.T.です。
その後症状は改善せず一昨日歩くことも困難なくらいの状態に
なりました。本人ももう手術を考えないといけないかもと思うようになっているようです。
能美市立病院で佐藤先生に診察していただくにはまずどうしたらよろしいでしょう?
すぐに行けるわけではないのですが、予約のようなことはできますか?
病院に電話をしてお聞きするのが良いようでしたらそうします。
M.T.
佐藤先生 様
先日は能美市立病院での検査と診察をして頂きまして、有難うございました。
今回の検査の結果と先生からの説明をもとに現在の症状を改めて確認してみました。
腰痛は腰の中央付近奥から重苦しい痛みが下へ向けてとお伝えしていましたが、腰を起こしていると中央付近でも少し上の方から痛みが出ていてL3.4からの痛みから下の方へ広がっていると気が付きました。
腰痛と左足先への痺れも強い為、日常生活に支障が出てしまい、少しでも良い状態となることに希望を持ち、MD法による手術を受けたいと思います。
家族(娘、父母)にも説明しました。
平成28年12月のMD法に続き、佐藤先生の手術を希望させて頂きたく、宜しくお願い致します。
早速、丁寧なご回答をして頂きまして、有難うございました。
佐藤先生の外来受診を検討します。
Y.S
Y.S.さんへ
受診の際は、どちらの病院もそうですが電話で予約を取ってくださいね。MRIなどの検査を受診日に行うためです。どちらの病院もMRIは混んでいますので。それではお待ちしています。
以前(約7年前)、佐藤先生に金沢脳神経外科で腰椎のMD法の手術を受けた者です。
お世話になりました。
私は過去に金沢脳神経外科での腰椎のMD法を含め計4回(腰椎L4、5番付近)しの腰椎の手術を受けていました。
初めは腰椎のヘルニア摘出術(約30年前)で、その後、今から23年前にL4、5の軟性固定術をし、その14年後に新しくL4、5の固定術(外側固定の他に傷んだ椎間板を取り中に人工骨を入れたケージを挟む)をしました。
2回目の固定術の後に座骨神経痛と強い腰痛が続いた為に、佐藤先生にブログ内相談室にて相談し、今から七年前に金沢脳神経外科にてL5の下付近の椎間孔を広げるMD法にて神経の通りを良くして頂き、少ししてから腰痛はかなり減少しました。座骨神経痛は続いていた為、東京の・・・・クリニックにて月.1から2回のブロック治療を受診しています。おかげさまでMD法の手術後1年経ったあたりから腰痛は楽になりました。
最近、3か月前からL4、5付近から下にかけての強い腰痛が出現し、立位でも坐位でも腰を起こした状態になると奥からの重苦しい腰痛が強まると共に左足外側(太もも外側から足先全体まで)への下肢痛と足先全体の痺れが強まります。
左の足先の痺れは1年前位から強くなら、厚い靴下を履いているような感じが続いていました。
下肢痛は以前から続いていましたので、ペインクリニックで治療も続けていました。
現在は起きている(腰を起こした状態)と奥からの重苦しい腰痛がとても強くなり、左足外側から足先までの傷みと痺れも伴い、起きていることが辛い状態です。
ペインクリニックでもブロック注射と投薬で対応していますが今の症状にはあまり効きません。
立位でも坐位でも腰を起こしていて、腰の傷みが強くなると横になっても暫くは強い傷みはなかなか引かないので、我慢しにくい状態です。
以前、MD法を受けるまであった腰の傷みに似ています。
椅子に座って食事をするのも辛い状態です。
今は腰についての傷み痺れは・・・・病院のペインクリニックのみ受診していますが、この他には相談できるところがなく、佐藤先生に相談したいと思い、この相談室にメールしました。
よろしくお願いいたします。
Y.S 、52歳 東京都
Y.S.さんへ
お久しぶりです。手術は平成28年12月9日でしたね。手術は、L4/5の固定隣接椎間である左側L5/S1の椎間孔狭窄症に対してMD法による椎間孔拡大術を施行しています。最近、左下肢に同じような痛みと感覚障害が出現しているとのことですが、現在の症状からは同じ部位の再発が疑われます。その根拠は、現在の症状からはL5神経根症によるものと考えられ、原因部位としてはL4/5脊柱管内かL5/S1の椎間孔内かということになります。L4/5は固定が完成していたと思いますので、ここでL5神経根症が起こることはありませんので、責任部位はL5/S1の椎間孔となります。L4/5で固定されているため、負担がL5/S1に集中的に加わるための再発でしょう。正確な診断は、診察と画像検査で行う必要があります。他に相談できるところがないそうですので、私の外来受診を検討してみてください。私は、すでに金沢脳神経外科を辞めていますので、能美市立病院か札幌美しが丘脳神経外科病院への受診となります。
佐藤先生K.Nです。
早々のご回答 有難う御座いました。何時も分かりやすいお返事感謝します。少しづつですが諦めないで
頑張って見ます。
佐藤先生 K.Nです。
先日はご丁寧なご回答有り難うございました。現在手術後丸5ヵ月が過ぎました。症状に少々変化が出て来ました。寝ている時は脚の痛みはありませんししびれも軽くなりますが暫く歩いたり座位で少々痛みます。
それと、両足のしびれは以前より強くなり右足の踵も痛みが有ります。
又、以前には無かったお尻周り、ふともも裏にも、しびれと言うか、鈍麻が何時も有るようになりました。先生が術後6ヶ月位までは回復が期待出来ると言われたのでそのつもりですが、何か、違う所に原因が有るのか不安になっています。これは良くなって行く過程でしょうか?
尚 脚の痛みはトリガーポイント注射で楽になって来ています。
KNさんへ
術後の神経症状の改善・回復について、一般的なことは以前に説明した通りですが、個人差があることも事実です。また神経障害が進んでいる場合には、一直線に右肩上がりに改善が進むわけでなく、途中、軽かったり、強かったり、一定の振幅を繰返しながら、徐々に改善が進むのが普通です。神経障害性疼痛やしびれが最終的にどこまで改善するかは、術後半年くらい経つと、おおよその見当がつけられます。もし、半年過ぎても痛みやしびれが続く場合には、神経根が痛みやしびれを出しやすい状態に変質したと理解しなければなりません。つまり、椎間孔狭窄症による神経根の障害が後遺症として残ったということになります。この段階では、慢性痛としての薬物治療が必要になります。現在、新たな症状がでているようですが、全体的に見て、術前と比べて痛み・しびれ・歩行状態などは改善していませんか?何か新たな腰椎の問題があるかは、症状と画像検査から慎重に判断する必要がありますが、右足の踵の痛みはL5神経根性の疼痛とは考えにくく、踵骨や足底筋膜や腱などの痛みの可能性がないか、主治医に検討していただくと良いでしょう。
佐藤先生
ご回答本当にありがとうございます。
丁寧にかつ詳細に教えていただき感謝の気持ちでいっぱいです。
私は素人ですし、先生の本を読ませていただいたとはいえ良くわからず、先生に直接診てもらうことも遠方にいらっしゃることを考えるとなかなか難しいことでした。
ブログの相談室でこんなに丁寧に教えていただけるとは最初は正直思っていませんでしたが、こんなに詳しく分かりやすく説明してもらえて安心いたしました。
先生のアドバイスを本人に伝えさせていただきます。
先生も札幌で長く、辛い思いをされている患者さんを
医療で救うお仕事をお元気でされることを願っております。
ありがとうございました。
M.T.
佐藤先生
さっそく見ていただきありがとうございました。
症状についてお知らせします。
①しばらく立っていると右側の臀部~大腿骨側、下腿外側、あしの甲外側に重だるい、固まるような痛みが出る。
②しばらく歩行すると①の症状に加えて左大腿の皮膚表面の感覚が無くなるような痺れ感が出る。
*①②は飲酒後は症状が強くなるようです。
③仰向けに寝て立て膝にして、腰を上げ下げするとゴクゴクと腰椎がズレるような音がする。
この症状は2020年ひどいぎっくり腰になった後から続いています。
①②③の症状があるときも剣道の稽古のときは気にせず稽古できています。
坐骨神経痛に関しては現在内科で処方してもらったタリージェ、肩の痛みがあるためセレコックスを服用しています。
弟本人は痛みや違和感がでなくなれば剣道の稽古に支障がなくなるのでいまの時点で手術を検討するのは早いと思っているようです。が、長年出ている痛みを考えると、この症状が良くなる(手術で)のであれば早めに手術した方が良いのでは?と思ってしまいます。
本人が一番怖がっているのはやはり手術をすることで剣道ができなくなると人生を楽しむことができなくなるという不安だそうです。
弟と私の意見が違っていながらご相談するのは心苦しいですが、先生はどう思われますか?
何度もご相談申し上げ、そのたびに丁寧にご回答いただき本当にありがとうございます。
M.T.
M.T.さんへ
症状からは右に強いL5神経根症によるもので、L5/S1の分離すべり症に伴う椎間孔狭窄が原因と考えられます。画像は4年以上前のものになりますが、基本的な所見は変わっていないように思われます。手術適応についてですが、弟さんの現状からは、手術を急ぐ必要はないと思われます。その理由は、痛みはあっても生活上の支障が少なく、剣道さえできている状態であることと、おそらく神経機能障害はないか、あってもまだ軽微と考えられるからです。同じような症状で4年くらい経過してきていることは(多少、痛みの増強はあってもですが)、分離スベり部の安定性が比較的良く保たれているためと思われます。今後もし、L5神経根障害が進み、下腿外側や足背、足底に痛みいやしびれが持続するようになったり、足関節を上に反らす(背屈)力が落ちてくるようであれば手術を検討するので良いと思います。すでにすべり部のL5/S1の椎間板腔が狭くなり、不安定性が少なくなっていますので、これから後、手術が必要な状態になっても、固定術のような大きな侵襲性のある手術ではなく、神経根の圧迫のみをとる低侵襲手術で対応できると思います。ですので、ご心配でしょうが、今のところは弟さんの希望通りになさるることが良いと考えます。手術治療に関していうなら、手術治療に対する患者さんの要求度、満足度は大変違いがあります。弟さんの場合、運動を含めた活動的な状態を維持することが生きがいになっているようですので、手術が常にそれを満足する結果をもたらすとは限りません。手術には不確定要素があります。
以上、私見を述べさせていただきましたが、直接診察し、最新の画像検査などを検討しての話ではないので、あくまでも参考にとどめてくださいね。またわからないこと、不安なことがありましたら、このブログで質問してください。
同様の悩みを持つ方々が全国に多くおられますので、参考となるようあなたの事例を個別対応ではなく、全国の方々と共有させていただきましたことをご理解ください。
佐藤先生
4月7日にCD(MRIデータ)を送らせていただきました。
よろしくお願いいたします。
M.T.
M.T.さんへ
MRIとXPを検討しました。確かにL5/S1に分離スベり症を認めます。そのほか、腰椎は側弯変形を認めるなど脊椎症性変化が進んでいます。しかし、脊柱管狭窄症に関しては症状に関連するほどのものは認めません。症状に関連する所見としては、左L5/S1の椎間孔外狭窄の所見があります。症状はどのようなものでしょうか。左臀部や大腿・下腿外側部などに痛みやしびれ、いわゆる坐骨神経痛のような痛みはないでしょうか。どんな症状か、具体的に書いていただければ診断がし易くなります。画像所見があるから必ず症状があるわけではないので、どんな症状がどこにあるのかが診断するうえで重要になります。いづれにしても、5年前のデータですので、現在の状態を判断することには限界があり、不正確であることをお断りしておきますよ。
M.T. 61才 女性 神奈川県
佐藤先生
少し時間がかかると思いますが手配いたします。ありがとうございます。
M.T.さんへ
了解しました。
後返信いただいてましたのに気づくのが遅くなってしまい申し訳ありません。
MRIとCTの写真があるか確認してまたご連絡します。
相談を見ていただきありがとうございました。
M.T.
M.T.61才 女性 神奈川県
58才の弟のことでご相談です。高校生の時から分離症があり、今は腰椎変形による脊柱管狭窄症と診断されたようです。最近痛みがひどいようです。
以前、佐藤先生に手術していただいた友人のお義母様の話を聞きました。その後お元気にお過ごしのようです。
診察をしてもらわないと手術が可能かわからないと思いますが、最近のレントゲン写真があります。見ていただくことはかのうでしょうか。
M.T.さんへ
58歳の弟さんが腰椎分離症と脊柱管狭窄症によるひどい痛みでお悩みとのことですね。一般的に腰椎分離症はL5に起こることが多く、その結果、L5/S1にすべりを伴うことが多いです。すべりを伴わないこともありますが。そしてL5/S1の椎間孔に狭窄が起こり、L5神経根が圧迫されて、坐骨神経痛(臀部や大腿外側部の痛み)や、すねの外側や足背に痛み・しびれを伴うことが多いです。また足の親指や足関節を反らす力が落ちることも多いです。どうでしょう、弟さんの症状もこのようなものでしょうか?この場合、レントゲン写真は情報が少ないため、MRIとCTが診断に必要ですが、手持ちがあるでしょうか?お聞かせ下さい。
M.T.61才 女性 神奈川県
佐藤先生
弟に確認したところ5年前の記録はあるとのことでした。
大分前になりますが大丈夫でしょうか。
M.T.(61歳、女性、神奈川県)さんへ
5年前とは大分前ですね。その当時と現在の症状が余り違わないのであれば参考になるかもしれませんが、画像情報はCDですか、それとも印刷画像ですか?
郵送あるいは宅配が必要であれば、札幌美しが丘脳神経外科病院の私宛に送ってくださいね。
K.Nです。本当にご丁寧でわかりやすいご回答ありがとうございました。心の不安が楽になりました。手術して頂いた先生に聞いても自信が有るのか、余り答えて頂けませんでした。只、手術前より、良くなっていれば良いでは無いですか、と言われます。それと予約制なので、一回受診すると、4ヶ月後になりなかなか相談が出来ませんでした。佐藤先生に相談出来て希望が持てる様になりまし。相談出来る所が有るのが、患者にとって本当に有り難い事です。。佐藤先生これからも、私と、沢山の腰椎患者難民を助けて下さい。この度はありがとうございました。
K.N.さんへ
出口の見えない不安を抱えることは、なんであれ辛いものですが、自分の体のことになるとなおさらです。脊椎変性疾患で悩み、苦しむ方々に、私の経験を役立てていただこうとブログで医療相談を行っています。これからも腰のことで不安になりましたら何なりとご相談ください。
佐藤先生K.Nです。しびれの件ですが、手術前から有り、手術直後は強かったのですが、今は手術前と同じ様に思います。右足のしびれは足裏全体ではなくて拇趾よりです。この症状も手術前と同じです。尚しびれ症状が出てから手術までは左足は1年、右足は、3ヶ月くらいです。又、お尻の方も軽いしびれと手術後の鈍痛が有ります。これは時間が経てば良くなりますでしょうか?
K.N.さんへ
●L5神経根の圧迫・刺激による痛み・しびれなどの症状は、術後は臀部・大腿部から改善が始まります。これは脊柱管狭窄症でも椎間孔狭窄症でも同じです。さらに、その改善は徐々に脚から足背・親指、足底へと下がるように改善します。改善に一番時間がかかるのが足先ということです。しかし、発症から手術までの間に神経根の障害がどこまで進んだかで、術後に神経根が回復する速さ程度が異なります。つまり、長い期間にわたって神経根が圧迫されて障害が進んでしまった方では、術後の回復に時間がかかった上、最終的に回復が不十分な段階に留まります。つまり、脚や足に痛みやしびれが後遺症として残ります。
●あなたの場合、左足は障害期間として1年程ありますので、おそらく神経根の障害(麻痺)が進んでいたのではないでしょうか。一般的に、術後の神経機能の回復には、3~6ヵ月間を要します。ただし、しびれは、それ以上時間をかけて軽減することもあります。あなたの手術は12月ですので、少なくとも今年の6月までは改善が期待し得ると思います。
●また、右足にもしびれがでているということは、左と同じ事が右でも起こっている可能性があります。おそらく左は右同様に足からしびれが始まったのではないでしょうか。椎間孔狭窄症は片方から始まり、やがて両側になることが少なくありません。狭窄症に対する手術は、早すぎる必要はありませんが、遅すぎると術後の神経根の回復が不良になるので注意が必要です。なぜなら、手術は神経根が圧迫・刺激される状態を取り除いて、障害された神経根の快復力を引き出すことがその役割です。残念ですが、神経根の障害を元通りに治す手術は存在しないのです。
●これからの治療として、神経障害性疼痛の薬物治療を続けることです。これらの薬は術前には余り効果を発揮しませんが、手術で神経根を障害する原因が取り除かれれた後では、効果を発揮することが多いからです。
●最後に一言です。「一旦、脊髄や馬尾、神経根が障害されると、その後は不自由な手足と痛み、しびれの茨の道になる」。このことは、私のブログ「脊椎外科医の戦場」や「腰椎変性疾患の道しるべ」で繰り返し皆さんに啓発を繰返してきたことです。参考になれば幸いです。どうか、諦めず前向きに一歩、一歩踏み出して下さい。
12月5日に椎間孔狭窄の手術をしました74歳の女性です。手術場初はL5 s1です。脚の痛みはほぼ取れていますかがまだ少し体重をかけると痛みがあります。医師は他の脊柱管狭窄は全く無いと言います。手術は成功していると言いますが、足のしびれが強くて歩くと足の裏が痛く感じます。椎間孔狭窄は左ですが、しびれは左足の甲、裏、右足の裏です。医者はしびれは良くならないと言いますが、一生こんな強いしびれと思うと気が滅入ります。佐藤先生これは治らない後遺症でしょうか?先生の所へ行きたいですが遠くて行けません。宜しくお願いしましす。
K.N.さん
左L5/S1の椎間孔狭窄症であれば、左L5神経根の症状になります。L5神経根が原因のしびれは、下腿外側部と足背、足底の足趾側に起こります。その他、坐骨神経痛を伴ったり、足関節や拇指を伸ばす力が落ちたりが起こります。あなたの症状は、L5神経根症状として矛盾しないと思います。術後に脚の痛みがほぼ取れたということですので、症状の原因部位はL5/S1椎間孔で間違いなかったようですし、L5神経根の圧迫を取る手術自体も適切であったように思われます。ところで、強いしびれは術前からありましたか、それとも術後に強くなったのですか? 右脚の裏にもしびれがあるようですが、足底全体ですか、それとも拇指側にありますか?また、これらの症状がでてから手術までの期間はどのくらいありましたか? これらの情報をもとに再検討してみます。
医療相談をしたいのですが、どこから書き込みすれば良いか教えて下さい。
m.zさん
医療相談の書き込みは、ホーム画面の(新)医療相談室をクリックすると、(新)医療相談室の画面に移動しますので、その画面の最下段に「お気軽にコメントしてください」とコメント欄がありますので、そこに相談内容を書いて送信をクリックして下さい。
6年以上前から臀部痛があり、座っていられません。助けて下さい。45歳/男 家族構成、妻、子供高校2年二人、中3一人です。6年以上臀部痛が続いてます。最初は梨状筋症候群かと思い色々な病院通いましたが原因不明。2020年10月運動器カテーテル治療行い、(53万円)現在の状況は座れなくて、昨年7月より毎日八時間立って仕事してましたが、9月よりついに仕事出来なくなり休職中です。尻の痛み(寝たり、立っているとまだまし)の度合いは日に日に悪く成っている。左尻が座ると症状強いですが、基本、両方の尻が痛いです。現在迄にやった治療は、各種コウマクガイブロック注射。更に仙腸関節ブロック注射をして有効性ありで仙腸関節のRF(熱凝固)を4回実施。仙骨ブロックも8回程度してますが薬切れると元に戻ってました。当方、愛知よりの岐阜県に住んでおります。MPSかと思いのTP注射の岐阜の名医も通いましたが改善せず。某大学の痛みセンターも一年待ちで行きましたが尻の筋トレしかないとのこと。医科大学のペインクリニックの先生は当初より(仙腸のRF迄してくれました)向き合って頂けており少々てずまりの感じでその大学病院で2週間程度入院して持続性硬膜外ブロックをしましたが、治らず、陰部神経神経にブロックし、多少効果ありでそこの麻酔科の先生も陰部神経痛ではないか?との判断です。熱凝固をして陰部神経を焼くということは、肛門、陰部の障害が残る可能性が大で出来ないと言われてしまいました。2021年4月からはペインクリニックと併用して仙腸関節ハイドロリリースの名医に通い殿部の筋膜リリースをしてますが改善しません。中殿皮障害と思い千葉の殿皮神経の名医も2021年9月に行きましたが、その可能性はひくいとのことです。当初から左腰の痛みがあり、そこから殿部痛になってます。(今も左腰は痛い時と無いときと波が有ります)もう、お医者様は通い尽くしので手立てがありません。何とか先生の脊椎鑑定で隠れ脊椎病とかを発見して貰いたく連絡させて頂きました。(脊椎も5月入院時MRIを撮ってますが異常無いとの判断です)この様な症状ですが見て頂けますでしょうか?宜しくお願い致します。
hideyuki fukasawaさんへ
長年、臀部痛に苦しんで来られたのですね。色々とその筋の専門家の治療を受けられたにも係わらず改善しなかったということは、なかなか診断の困難な病態であろうと思います。腰痛から臀部痛になったとありますが、大腿や下腿に痛みやしびれが発現したことはなかったのですかね。歩行には支障ありませんか?例えば、間欠性跛行はありませんか? 私が専門にする椎間孔狭窄病変では、臀部痛の患者が多いですが、6年以上の経過で臀部に限局する例は思いあたりません。臀部痛が中心でも、長い経過の中で、大抵の場合は大腿・下腿・足などに痛みやしびれが発現しています。あなたの症状が椎間孔病変と関係しているかどうかは、診察し画像検査を検討しなければなんとも言えません。もし、受診が可能であるのなら、能美市立病院脳神経外科まで受診をご検討ください。一度の受診で結果がでるようにいたします。それではお大事に。
from SHUJI SATO
H.M. 75歳 福岡県 女性(私の母です) 先生、ご無沙汰しております。以前15歳の娘が先生に手術をして頂きました。今回、母が昨年はじめより両上肢の痺れと歩行時のふらつきにて変形性頚椎症、今年7月より右の臀部・大腿裏の痛みにてL4腰椎辷り症、変形性腰椎症と診断されております。足の痛みが強く、歩行困難で、固定術による手術目的での紹介をすすめられております。先生のご高診をお願いしたくここにコメントさせて頂きました。
H.M.75歳 女性 福岡県
お久しぶりです。お母様の相談ですね。75歳ということですので、本当に固定術が必要か、それが問題だと思います。足の痛みや歩行障害はすべり症に合併した狭窄病変によりますので、狭窄病変に対する手術のみで対応できる可能性がありますね。現在、石川県の能美市立病院では外来診療のみを行い、手術は札幌美しが丘脳神経外科病院で行っています。先ずは診断が必要と思いますので、都合のよい方を選んでいただくと宜しいですよ。一度の受診で結論をだしたいと思いますので、能美市立病院の場合は予約をお願いします。わからないことがあれば、遠慮なくお尋ねください。それではお待ちしています。